自動車部品大手の独コンチネンタルは12日、車両とあらゆるものをつなぐ通信技術であるセルラーV2Xの実証試験を日本で共同実施すると発表した。日本初のセルラーV2X実証試験で、コンチネンタルのほか、日産自動車、NTTドコモ、沖電気工業、米エリクソン、クアルコムが参加する。
同実証試験では基地局を介さない直接通信技術を用いてセルラーV2Xの評価を行う。セルラーV2Xは、ミリ波レーダーやレーザースキャナー(LIDAR)、カメラシステムなど車両に搭載されたセンサー技術を補完するもので、見通し外となる環境でも車両の通信能力が向上すると期待されている。5ギガヘルツ帯を用いたセルラーV2Xの直接通信技術の通信距離、信頼性、低遅延特性を評価するとともに、LTEの発展規格であるLTE-Aネットワークと通信を相互補完する効果を確認する。
また、同試験で得られた知見を用いてエコシステムの構築や関連する企業・団体への働きかけを行うほか、国際標準化団体3GPPにおける活動を通じて第5世代通信方式(5G)をはじめとするセルラー通信技術分野の新たなグローバルスタンダードの構築にも貢献していく。