独高級乗用車3社の2017年販売統計が12日、出そろった。3社ともこれまでに引き続き過去最高を更新。特にダイムラーの乗用車ブランド「メルセデス・ベンツ」は前年比9.9%増の228万9,344台と伸び率が大きく、BMWを抑えて2年連続で世界高級車市場1位となった。世界最大の中国で昨年に引き続き販売を大幅に伸ばしたことが大きい。
メルセデスの中国販売は58万7,868台で、前年を25.9%上回った。メルセデスに超小型車ブランド「スマート」を加えた「メルセデス・ベンツ・カーズ」の乗用車販売台数は8.8%増の242万4,369台。スマートは6.5%減の13万5,025台だった。
「BMW」ブランドの販売台数は208万8,283台で、増加幅は4.2%だった。BMWに「ミニ」と「ロールスロイス」ブランドを加えたBMWグループ全体の乗用車販売台数は4.1%増の246万3,526台で、メルセデス・ベンツ・カーズをわずかに上回っている。ミニは3.2%増の37万1,881台、ロールスロイスは16.2%減の3,362台だった。グループが販売した電気自動車(EV)とハイブリッド車(HV)は65.6%増の10万3,080台と大幅に伸びた。
BMWとミニの合計販売台数を地域別でみると、中国は15.1%増と好調で、日本も6.2%拡大した。足元の欧州は0.9%増、米国は3.4%減だった。
アウディの販売台数は前年比0.6%増の187万8,100台で、これまでに引き続き高級車3位にとどまった。最大市場の中国販売が現地ディーラーのボイコットを受けて振るわなかったことが響いた。欧州は0.6%増にとどまったものの、南欧の主要市場であるイタリアは10.5%増、スペインは8.1%増と好調だった。