化学大手の独BASFが18日発表した2017年12月期暫定決算の純利益は前期比50%増の約61億ユーロと大幅に拡大した。業績好調のほか、米国の法人税率引き下げに伴い10-12月期(第4四半期)に繰延税金資産の評価額を約4億ユーロ引き上げたことが大きい。
本業のもうけを示す営業利益(EBIT、特別項目を除く)は17年12月期に83億ユーロとなり、前期を32%上回った。基礎化学品部門で大幅増益を確保したほか、石油・天然ガス部門で利益が改善し全体が押し上げられた。機能性材料、高性能製品部門は原料価格上昇分を顧客に転嫁しきれなかったことから減益となった。農業化学部門は第4四半期の大幅増益が奏功し横ばいを確保した。
売上高は645億ユーロで、前期を12%上回った。