自動車大手の独ダイムラーが1日発表した2017年12月期決算の営業利益(EBIT)は前期比14%増の146億8,200万ユーロとなり、過去最高を記録した。販売が好調で、販売台数と売上高がともに過去最高に達したことが大きい。販売台数は9%増の330万台、売上高は7%増の1,643億3,000万ユーロへと拡大した。
純利益は24%増の108億6,400万ユーロと特に大きく伸びた。米法人税改革に伴い評価益およそ10億ドルを計上したことが最大の押し上げ要因。比較対象の16年12月期はタカタ製エアバックのリコールとトラックカルテルの引当金、および保有株などの評価損の計上で水準が押し下げられており、その反動もプラスに働いた。
主力の乗用車部門メルセデス・ベンツ・カーズは売上高が6%増の946億9,500万ユーロに拡大。EBITが13%増の92億700万ユーロとより高い伸びを記録したことから、売上高営業利益率(EBITベース)は前期の9.1%から9.7%へと上昇した。
EBITの伸び率が最も大きかった部門はトラックで、22%に達した。これに乗用車と金融サービスが13%で続く。バンは1%、バスはマイナス2%だった。
同社は18年12月期も販売、売上、EBITが緩やかに増加するとしており、最高記録を改めて更新する見通しだ。