三井化学アグロがバイエルとライセンス契約、新規殺菌剤で

三井化学アグロは15日、新規殺菌剤「キノフメリン」のグローバル開発・マーケティングに向けて独農業化学大手のバイエル・クロップサイエンスとライセンス契約を締結したと発表した。バイエルと提携することでキノフメリンの海外事業の展開を加速する。

キノフメリンは三井化学アグロの分子デザイン・有機合成技術から生まれた新しい作用性を持つ殺菌剤で、既存剤の耐性菌にも効果がある。農作物で問題となる黒星病、灰⾊かび病、いもち病、炭疽病などに有効で、果樹類、果菜類、ナタネ、水稲などに投入できる。

両社は同殺菌剤をベースに独自に製剤を開発。三井化学アグロは日本・アジアを、バイエルは欧米を中心にそれぞれ独占的にマーケティングしていく。南米などに関しては両社ともマーケティングの実施権を持つ。

両社は今後、2020年の日本での登録申請を皮切りに順次各国で登録申請を行っていく。

三井化学アグロは昨年、同社の分子デザイン・有機合成技術から生まれた新殺虫剤「ブロフラニリド」に関しても独BASFとの間で長期商業化契約を締結した。三井化学アグロは日本・アジア、BASFは欧米を中心とした地域でそれぞれ販売する。

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