アリアンツの純利益減少、米税制改革・自然災害など響く

保険大手の独アリアンツが16日発表した2017年12月期決算の純利益は68億300万ユーロとなり、前期比で2.3%減少した。自然災害の保険金や米国の税制改革、独銀行子会社OLBの売却損計上で水準が強く押し下げられた。

本業のもうけを示す営業利益は0.4%増の110億9,700万ユーロと小幅な伸びにとどまった。米カリフォルニア州の火災、米国やカリブ海を襲った大型ハリケーン、欧州の暴風雨など巨大な自然災害が重なったことで、同分野の保険金支払額が前期の7億ユーロから11億ユーロへと膨らんだことが影響。損保部門の営業利益は7.5%減の50億5,300万ユーロへと落ち込んだ。

資産管理部門の営業利益は10.6%増の24億4,000万ユーロへと好転した。これまで足を強く引っ張ってきた米子会社ピムコで業績が拡大に転じたことが大きく、同部門の純資産流入額は過去最高の870億ユーロを記録。営業増益につながった。

生命保険部門の営業利益は3.1%増えて44億1,200万ユーロとなった。収益力の高い生保商品の販売強化が奏功した格好だ。

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