VWがカーシェア事業に参入、車両はすべてEV

自動車大手フォルクスワーゲン(VW)は4日、主力ブランドVWが専用のプラットフォーム「WE」を利用したオンデマンドのモビリティサービスを立ち上げると発表した。まずはカーシェア分野でサービスを提供する。投入する車両をすべて電気自動車(EV)とすることで環境に優しいことをアピール。移動サービス分野で先行する競合ダイムラー・BMW連合に対抗していく。

カーシェアサービスを2019年に本国ドイツで開始する。20年からは欧州、北米、アジアの巨大都市にも進出し、国際化を図る考えだ。

モビリティサービス用のプラットフォームは新子会社UMIアーバン・モビリティ・インターナショナル(ベルリン)が運営する。UMIは約30人体制で年内に業務を開始する予定。

VWはすでにモビリティサービス子会社モイア(Moia)を展開している。モイアは主な照準を送迎サービス(ライドヘイリング)と相乗りサービス(カープーリング)に合わせていることから、WEとは補完関係にあるとVWは説明する。

ダイムラーとBMWは3月、両社の移動サービス事業を統合することで合意した。それぞれの当該事業を持ち寄って折半出資の合弁会社を設立する。具体的には(1)様々な移動手段を各顧客のニーズに合わせて連携させ予約から決済までを一手に引き受ける「マルティモーダル/オンデマンドモビリティ」(2)カーシェアリング(3)ライドヘイリング(4)駐車場探しから予約、決済までを一手に引き受ける仲介サービス(5)電動車向けに近場の充電ステーションを知らせ、充電後の決済も引き受けるサービス――の5分野で事業を統合する。

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