ヨーロッパの最新経済・産業ニュース・企業情報を
欧州経済の中心地ドイツからご提供

2018/7/23

ドイツ経済ニュース速報

「電池価格の下落はEV価格に反映されず」=市場調査

リチウムイオン電池の価格は急速に低下しているにもかかわらず、電気自動車(EV)の価格は下がっていない――。そんな結論を独コンサルティング会社ホルヴァート・ウント・パートナーズが導き出した。同社の調査結果をもとに『フランクフルター・アルゲマイネ』紙が報じた。 それによると、1キロワット時(kWh)当たりのリチウムイオン電池の価格は8年前、およそ600ユーロに上った。同価格は年々、低下しており、昨年は前年を25%下回る170ユーロとなった。 これを容量33kWh強の電池を搭載するBMWのEV「i3」に当てはめると、1台当たりの電池調達価格は8年前の約2万ユーロから5,650ユーロへと下落した計算だ。 一方、EVの価格をみると、8年前は同様の装備を搭載した同じモデルのエンジン車の2倍強に上った。この価格差はその後、縮小していき、15年には約40%(1.4倍)にまで狭まったものの、その後は再び拡大。昨年は45%強へと膨らんだ。