Ifo経済研究所が27日発表した8月のドイツ企業景況感指数(2015年=100)は前月を2.1ポイント上回る103.8と大きく伸び、6カ月来の高水準を記録した。同指数の上昇は9カ月ぶり。内需の堅調のほか、欧州連合(EU)と米国が貿易障壁削減で7月下旬に合意し、通商関係の悪化がひとまず回避されたことが大きい。クレメンス・フュスト所長は「ドイツ経済は夏の高気圧のただ中にある」と明言。第3四半期(7〜9月)の国内総生産(GDP)成長率は前期比で実質0.5%に達し、これまでに引き続き高い水準を維持するとの見方を示した。
今後6カ月の見通しを示す期待指数が3.0ポイント増の101.2と特に大きく伸びた。現状判断を示す指数も1.0ポイント増の106.4へと拡大した。
部門別でみると、製造業の景況感指数は7カ月ぶりに好転した。期待指数が大幅に上昇したためで、特に自動車業界で明るさを増した。増産計画の企業は増えている。現状判断指数はやや落ち込んだ。
サービス業の景況感指数は大幅に上昇した。期待指数が09年6月以来の高水準に達したことが大きい。現状判断も改善した。
流通業の景況感指数はやや上昇した。現状判断がやや改善。期待指数はやや落ち込んだ。
建設業の景況感指数はこれまでに引き続き過去最高を更新した。期待指数が大幅改善したほか、現状判断も前月をやや上回った。