トラック走行料金徴収会社を一時国有化

ドイツ政府は30日、トラック走行料金徴収会社トル・コレクトを9月1日付で国有化すると発表した。同社との料金徴収委託契約が8月末で失効するにもかかわらず、次の委託先が未定であることから、国が一時的に同社株を取得。現在実施中の公開入札手続きの終了後に新たな委託先に同株を売却する。

トル・コレクトは独政府からトラック走行料金の徴収業務を引き受ける目的でダイムラーやドイツテレコムが共同設立した合弁会社。2005年1月に徴収業務を開始した。

政府は9月以降の委託先を選定するための公開入札を2016年10月に開始した。だが、入札手続きが完了しないことから、9月1日以降の料金徴収業務に穴が開く可能性が出ている。民間企業であるトル・コレクトに契約期間の終了後も同業務を委託することは、公共入札のルールを定めた法律に抵触するためだ。

国はこうした問題を踏まえてトル・コレクトを暫定的に完全国有化することにした。買収金額は明らかにしていない。2018年度予算には2億7,800万ユーロを計上している。

料金徴収業務の新たな委託先は年内に決定する見通し。国はトル・コレクトを新委託先企業に来年3月1日付で譲渡する予定だ。

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