キャンピングカーのハイマーが米同業ソアーに身売り

キャンピングカー大手の独ハイマーは18日、米同業ソアーが同社を完全買収することで合意したと発表した。取引金額は債務の引き受けも含めて21億ユーロ。独禁当局の審査を経て売却手続きが年内に完了すると見込んでいる。

ソアーは現金と自社株を組み合わせてハイマーを買収する。買収金額の90％を現金、残り10％を株式で支払う。ハイマーのオーナー一族はソアー株およそ4％を取得することになる。

ハイマー今春、事業拡大資金を確保するために投資家を模索する方針を明らかにした。当初は50％未満の株式を売却する考えだったが、同社株取得に関心を示したソアーが過半数株の譲渡を要求したことから、50％超を売却する方針へと転換。最終的に完全売却を決めた。

ソアーはハイマーの買収により、世界最大手となる。ソアーが北米、ハイマーが欧州をそれぞれ主力市場とし、事業地域に重複がないことから相乗効果は大きい。買収後もハイマーとそのブランドをすべて保持。「ソアー」ブランドを欧州市場に投入しない。