エアバスが航空機部品を3Dプリンターで量産へ

欧州航空宇宙大手エアバス・グループは21日、航空機のドア部品を3Dプリンターで量産すると発表した。同社が3Dプリンターで部品を量産するのは初めて。工作機械を用いたこれまでの製法に比べて生産コストが低いうえ、部品も大幅に軽量化できることから生産方式を切り替える。

エアバス「A350」のドアのロックに用いるラッチシャフトという部品を来年初頭から積層造形方式で量産する。同方式で生産したラッチシャフトは工作機械製に比べて45%軽く、コストも25%低い。A350にはラッチシャフトが16個、投入されることから、機体の重量を4キロ軽量化できるという。

生産は独南部のドナウヴェルトにあるヘリコプター部門の工場で行う。同部門はエアバス・グループ全体のドア製造を一手に引き受けている。

ラッチシャフトの製造には独EOS社製の3Dプリンター「EOS M 400-4」を投入する。原料にはチタンの粉末を利用。1度の積層造形で最大28個を生産できる。年に2,200個を生産する計画だ。

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