ベルリンにもディーゼル車走行禁止判決

ベルリン市(州)の大気浄化計画は効果が不十分だとして環境保護団体DUHが同計画を作成した州政府を提訴している裁判で、一審のベルリン行政裁判所は9日、訴えを認める判決を下し、旧型ディーゼル車の走行を一部区間で禁止するよう命じた。ドイツの裁判所からディーゼル車の走行禁止を言い渡されたのはアーヘン、シュツットガルト、フランクフルトに次いで4カ所目。ドイツ政府は走行禁止回避に向けた政策方針を2日に打ち出したが、少なくとも今回の判決には反映されなかった。

欧州連合(EU)加盟国は窒素酸化物(NOx)の濃度を1立方メートル当たり40マイクログラム(年平均)以下に抑制することを2010年以降、義務づけられている。ドイツではベルリンを含む多くの都市で同規制を順守できない状況が続いていることから、DUHはそれらの都市の大気浄化計画を不十分として裁判を起こしている。

ベルリン行政裁は今回の判決で、NOx規制を速やかに遵守するための措置を来年3月末までに策定したうえで3カ月以内に履行するよう州政府に命じた。そうした措置の1つとして計8本の通り(ライプチヒ通り、ラインハルト通り、ブリュッケン通り、フリードリヒ通り、カプヴェーク、アルトモアビット、シュトローム通り、レオノーレン通り)の最低11区間をユーロ5以下のディーゼル車の走行禁止区間とするよう指示している。また、これとは別に計15キロ(117区間)も走行禁止とする必要がないかを検討するよう言い渡した。

一定地域全体(ゾーン)の走行禁止については導入の必要がないとの判断を示した。

裁判官は控訴を認めており、判決は確定していない。

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