ドイツ銀が4年ぶりの黒字に自信

独銀最大手ドイツ銀行のクリスティアン・ゼーヴィング頭取は24日の決算発表で、2018年12月期の税引き前損益が黒字になるとの見通しを示した。コストの抑制が順調に進んでいるためで、4期ぶりの黒字計上に自信を示した。同行では15年12月期から赤字が続いており、4月にはジョン・クライアン頭取を実質的に解任。後任のセーヴィング頭取は就任声明で、調整済みベースのコストを今年は230億ユーロ以内に抑制することを至上命令とする意向を表明していた。

7-9月期の調整済みコストは前年同期を1%(5,100万ユーロ)下回る54億6,200万ユーロへと低下した。前期比では減少幅が1億1,500万ユーロに上る。

同行では最終四半期の10〜12月にコストが膨らむ傾向にある。ゼーヴィング頭取はこれを踏まえて最近、従業員に文書を送付。無駄なコストを徹底して省く意向を示した。

7-9月期の税引き前利益は5億600万ユーロとなり、前年同期比で46%減少した。投資銀行、リテール、資産運用の3部門すべてで利益が後退。税引き後利益は65%減の2億2,900万ユーロへと落ち込んだ。

9月末時点の狭義の中核自己資本比率は14.0%で、前期末(6月末)の13.7%から0.3ポイント上昇した。

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