独水素ステーション網構築会社に長城汽車が出資

燃料電池車(FCEV)の普及に向けて水素ステーション網の構築に取り組む独企業連合H2モビリティは24日、中国の自動車大手・長城汽車から出資を受けることで基本合意したと発表した。長城汽車は将来的にFCEVの販売を計画していることから、その燃料である水素の供給に関してノウハウを吸収する考えだ。

H2モビリティは2015年に設立された。水素ステーションを全国400カ所に設置することを目標としており、これまでに53カ所を開設した。今後も人口が密集する主要7地域(ハンブルク、ベルリン、ライン・ルール、フランクフルト、ニュルンベルク、シュツットガルト、ミュンヘン)と一般国道・高速道路沿いに新設していき、19年末までに計100カ所へと増やす計画だ。

H2モビリティには工業ガス大手のリンデ、エア・リキッド、ガソリンスタンド大手のシェル、OMV、トタル、自動車大手のダイムラーが出資。自動車大手のトヨタ、ホンダ、BMW、現代自動車も協賛会員として参加している。長城汽車は7社目の出資者となる。

長城汽車は中国でFCEVの需要を掘り起こすために近い将来、水素ステーション網の整備に乗り出す。このため水素ステーション網の構築や運営に必要なノウハウをH2 モビリティで獲得する考えだ。将来的には水素ステーション網の整った国外市場にFCEVを輸出する考えで、ドイツ市場進も視野に入れている。

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