富士通がドイツ南部のアウグスブルクにあるコンピューター工場を閉鎖する。広報担当者の情報として現地メディアが26日、報じたもので、組織再編の一環として2020年までに生産を停止する。同社はドイツの開発、生産、物流業務を日本に移管する考えだ。
アウグスブルク工場はドイツ唯一のパソコン工場で、ノートパソコンや記憶装置を製造している。従業員数は1,500人。同社はすでに解雇条件について従業員代表と協議を進めている。ドイツでは同工場以外でも計300人の雇用が失われる可能性があるという。
アウグスブルク工場はもともと独シーメンスの生産拠点だったが、両社が折半出資の合弁会社、富士通シーメンス・コンピューターズ(FSC)を1999年に設立したことで同合弁へと移管。シーメンスがFSCから09年に資本を引き揚げたため、富士通の完全傘下に入っていた。