シーメンスの医療機器子会社が営業減益に

独電機大手シーメンスの医療機器子会社シーメンス・ヘルシニアーズが5日発表した2018年9月通期決算の営業利益は前期比12%減の21億1,000万ユーロへと落ち込んだ。新規株式公開(IPO)と人員削減のコスト、および為替差損が響いた格好。IPOと人員削減コストを除いた調整済みベースの営業利益も6%減の23億900万ユーロへと後退した。

売上高は2%減の134億2,900万ユーロで、売上高営業利益率(調整済みベース)は前期の18.0%から17.2%へと落ち込んだ。純利益は8%減の12億6,500万ユーロへと縮小した。

19年9月期は為替とポートフォリオの変動を除いた実質ベースの売上成長率が18年9月期の4%から「4〜5%」に拡大すると予想している。イメージング、ダイアグノスティクス、アドバンスト・セラピーの3部門すべてでポートフォリオを拡充したことと、中央検査室向けの新製品群「アテリカ」の販売加速が業績を押し上げると予想。売上高営業利益率(調整済みベース)も「17.5%〜18.5%」へと上昇するとみている。

18年9月期のアテリカの納入実績は999台だった。19年9月期にこれが3,200〜3,500台、20年9月期には7,000台へと拡大すると予想している。同装置の納入が増えれば増えるほど同社は利幅の大きい消耗品の売り上げを伸ばすことができる。

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