CSU党首辞任へ

独保守系与党キリスト教社会同盟(CSU)のホルスト・ゼーホーファー党首(内相)は12日、辞意を表明した。CSUは10月のバイエルン州議会選挙で大敗しており、辞任圧力が党内で高まっていた。連邦議会(下院)で統一会派を組むキリスト教民主同盟(CDU)のアンゲラ・メルケル党首(首相)がヘッセン州議会での惨敗を受けて次期党首選への不出馬を表明したこともあり、ゼーホーファー氏が党首にとどまるのは難しい状況にあった。辞任の時期は明らかにしていない。また内相職からは辞任しないことを強調している。

ゼーホーファー党首とCSUは難民問題を追い風に勢力を強める右派ポピュリズム政党「ドイツのための選択肢(AfD)」に危機感を持ち、単独行動主義的な難民抑制策を打ち出した。これが国際協調を重視するメルケル首相、CDUとの関係悪化に発展。今夏には政権崩壊一歩手前の状況へと陥った。

ゼーホーファー党首とCSUのこうした姿勢を有権者は選挙での人気取りと判断。バイエルン州議選での同党の得票率は前回(2013年)を10.4ポイント下回る37.2%となり、1950年以来の低水準へと落ち込んだ。

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