Ifo経済研究所が26日発表した11月のドイツ企業景況感指数(2015年=100)は前月を0.9ポイント下回る102.0となり、3カ月連続で落ち込んだ。現状判断を示す指数と今後6カ月の見通しを示す期待指数がともに悪化しており、Ifoのクレメンス・フュスト所長は「ドイツの景気は冷え込んでいる」と指摘。10-12月期(第4四半期)の国内総生産(GDP)成長率は最大でも0.3%にとどまるとの見方を示した。
現状判断指数は前月の106.1から105.4へと0.7ポイント低下し、期待指数も99.7から98.7へと1.0ポイント落ち込んだ。両指数とも下落は3カ月連続。
部門別でみると、製造業では現状判断が大きく悪化し、期待指数も前月を下回った。今後の見通しを楽観する企業は少ないものの、値上げを検討する企業が増えているという。
サービス業の景況感指数は低下した。期待指数が悪化したためで、現状判断指数は増加へと転じた。
流通業では現状判断と期待指数がともに下落した。小売業は大きく改善したものの、卸売業が悪化し、足を強く引っ張った。
建設業の景況感指数低下し、4カ月続いた記録更新にストップがかかった。期待指数が大幅に下落。現状判断も落ち込んだ。