製造業受注4カ月ぶり減少、11月は−1%に

ドイツ連邦統計局のデータをもとに連邦経済省が7日発表した昨年11月の製造業新規受注指数(暫定値)は物価・季節要因・営業日数調整後の実質で前月比1.0%減となり、4カ月ぶりに落ち込んだ。前月に大幅増となったユーロ圏(ドイツを除く)からの受注が反動で11.6%縮小したことが響いた格好。国内は2.4%増、ユーロ圏外は2.3%増だった。

部門別では中間財の下落幅が最も大きく、前月を4.4%下回った。ユーロ圏が8.3%減少。ユーロ圏外と国内もそれぞれ5.3%、2.0%落ち込んだ。

消費財は3.2%減となり、2カ月連続で落ち込んだ。地域別の内訳はユーロ圏が9.4%減、ユーロ圏外が1.4%減、国内が0.3%減。

投資財は1.4%増となり、4カ月連続で拡大した。ユーロ圏は14.1%減と大きく落ち込んだものの、国内とユーロ圏外が各6.6%、5.5%伸びて全体を強く押し上げた。

製造業受注を特殊要因による統計上のブレが小さい2カ月単位の比較でみると、10〜11月は前の期の8〜9月を実質0.3%下回った。消費財と中間財がそれぞれ3.0%、2.5%減少。投資財は1.4%増加した。地域別では国内が1.4%減、ユーロ圏外が0.5%減、ユーロ圏が1.7%増だった。

経済省は10〜11月の新規受注が第3四半期(7〜9月)の平均を約0.5%上回っているほか、受注残が高い水準にあることを指摘。製造業の景気は緩やかながら再び加速するとの見方を示した。

自動車業界の11月の新規受注は前月を実質4.5%上回り、拡大へと転じた。経済省は、欧州連合(EU)の新排ガス検査方式(WLTP)導入に伴う不振は解消されたとしている。

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