自動車部品大手の独コンチネンタルは14日、2019年12月期の売上高営業利益率(EBITベース、調整済み)が約8~9%になり、2期連続で低下する見通しを明らかにした。自動車市場の低迷が続くと予想されるため。売上高については1.4~5.9%増の約450億~470億ユーロへと拡大すると見込んでいる。
同社は乗用車と小型商用車の世界販売台数が今年、横ばいにとどまるとみている。米中の通商摩擦や中国市場の低迷、英国の欧州連合(EU)離脱、昨年9月に実施されたEU排ガス検査方式の変更が響くためで、今年上半は市場が縮小。下半期に入ってわずかながら拡大へと転じると予想している。
コンチネンタルの18年12月期暫定決算の売上高営業利益率(同)は9.2%となり、前期の10.8%から1.6ポイント低下した。売上高は1%増の444億ユーロに拡大したものの、EBIT(調整済み)が13.7%減の41億ユーロと大きく落ち込んだことから利益率が低下した。
同社は今回、業績予測額を明確に提示する従来の方式を、予測レンジを提示するにとどめる方式へと変更した。市場の変動が激しく先行きを正確に予想するのが極めて難しくなったためだとして、投資家に理解を求めている。