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2019/1/24

ドイツ経済ニュース速報

自動運転開発で独業界がアライアンス形成も

自動運転技術の開発に向けてドイツの自動車メーカーとサプライヤーがアライアンスの形成を検討しているもようだ。同分野の開発協業に向けて高級車大手のBMWとダイムラーが協議しているとの観測は21日に浮上していたが、協議には自動車最大手のフォルクスワーゲン(VW)と独3大サプライヤーのボッシュ、コンチネンタル、ZFも参加しているという。経済誌『マネージャー・マガチン』などが23日、報じた。各社は報道内容へのコメントを控えている。 独メディアの報道によると、これら6社は数カ月前から協議を行っている。3月に結論を出す予定で、参加企業はそれまで、自動運転分野で外部の企業と新たな協業合意を締結しないことになっている。 協議の背景には車両の電動・IoT化に向けた開発コストが大きすぎるという事情がある。『フランクフルター・アルゲマイネ』紙は、今後2~3年で市場投入される第1世代の自動運転車であればメーカーがコストを単独負担することも可能だが、第2世代になると難しいと報じた。VWの広報担当者は同紙に「自動・自律運転技術を実用レベルにまで開発するためには莫大の投資と試験走行が必要になる」と発言。自動運転技術のプラットホームはオープンなものとし、多くの企業が開発に参加できるようにすることが重要だとの認識を示した。 6社のうちダイムラーとボッシュはすでに自動運転技術の共同開発で提携。BMWもコンチネンタル、インテル、フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)などとアライアンスを形成している。VWは今月中旬、同分野での協業を検討することで米同業フォードと基本合意した。ドイツ勢が自動運転技術のアライアンスを設立すると、フォードやFCAなど同国以外の企業が加わる可能性も出てくる。