独風力エネルギー全国連盟(BWE)は29日、国内陸上風力発電の2018年の新設容量が2,402メガワット(MW)となり、過去最高を記録した前年(5,334MW)から55%減少したと発表した。再生可能エネルギー由来の電力を固定価格で買い取る制度が17年1月から入札制度に改められることを見越して、制度変更前に固定買い取りの駆け込み申請が増加。これら申請者の多くが17年に発電設備を設置したことから、18年はその反動で新設容量が大きく落ち込んだ。風力発電パーク建設プロジェクトの差し止めを求める訴訟が増えていることも響いた。
風力タービンの新設数は59%減の743基で、1基当たりの発電容量は9%増の3,233キロワット(kW)へと拡大した。ローター直径は平均118メートル(17年113メートル)、ハブの高さは同132メートル(128メートル)だった。
新設容量2,402MWのうちリパワリングは363MWを占めた。昨年撤去された風力発電容量(249MW)を除いた純ベースの新設容量は2,154MWで、昨年末時点の国内発電容量は5万2,931MWに上った。
BWEによると、新設発電容量は今年、2,000MW弱となり、2年連続で後退する。市場の回復は21年以降になる見通しだ。