Ifo経済研究所が22日発表した2月のドイツ企業景況感指数(2015年=100)は前月を0.8ポイント下回る98.5となり、2014年12月以来(4年2カ月ぶり)の低水準へと落ち込んだ。同指数の悪化は6カ月連続。世界経済の減速と先行き不透明感が響いた格好で、バーデン・ヴュルテンベルク州立銀行(LBBW)のエコノミストはロイター通信に「ブレグジットと通商摩擦という2つのリスクが解消するまでは好転しない」と述べ、景気後退局面へと突入する可能性を排除できないとの見方を示した。Ifoのクレメンス・フュスト所長は今回の景況感調査結果と他の景気指標を踏まえ、今年第1四半期(1~3月)の国内総生産(GDP)成長率が実質0.2%にとどまるとの予測を提示した。
現状判断を示す指数は103.4となり、前月を1.1ポイント下回った。同指数の悪化は5カ月連続。今後6カ月の見通しを示す期待指数も0.5ポイント減の93.8となり、6カ月連続で落ち込んだ。
部門別でみると、製造業の景況感指数は6カ月連続で低下した。特に現状判断で下落幅が大きかった。ただ、過半数を大幅に上回る企業が依然として現状を「良い」と回答している。
サービス業の景況感指数は大幅に落ち込んだ。期待指数の悪化が響いた格好。現状判断もやや低下した。
流通業の景況感指数はやや改善した。期待指数が好転したためで、現状判断は落ち込んだ。分野別では小売業で景況感が好転。卸売業では悪化した。
建設業の景況感指数は4カ月連続で低下した。現状判断の悪化で水準が押し下げられた格好。期待指数はやや上昇した。