ダイムラーとBMWの移動サービス合弁は5社に

独高級車大手のダイムラーとBMWは22日、情報通信技術を活用した移動サービス分野の合弁会社5社を立ち上げると発表した。協働することでコストを削減するとともに事業のグローバル化を加速する。ダイムラーのディーター・ツェッチェ社長は「他社との協業、スタートアップ企業ないし既存のプレイヤーの買収も考えられる」と述べ、提携・買収に前向きな姿勢を示した。

両社は昨年3月、幅広い移動サービス事業を統合することで合意した。成長分野のモビリティ事業で米ウーバーテクノロジーズなどIT系の新勢力に対抗するのが狙いで、当局の承認を12月までにすべて獲得した。

新設する合弁はリーチナウ(様々な移動手段を各顧客のニーズに合わせて連携させ予約から決済までを一手に引き受けるマルティモーダルサービス)、チャージナウ(電動車向けに近場の充電ステーションを知らせ、充電後の決済も引き受けるサービス)、フリーナウ(乗合サービス)、パークナウ(駐車場探しから予約、決済までを一手に引き受ける仲介サービス)、シェアナウ(カーシェアリング)の5社で、すべて折半出資とする。総額10億ユーロ以上を投資する計画。本社はベルリンに置く。

5社の顧客数は現在、欧米を中心に約6,000万人に上る。今後は他の地域への進出を加速し、事業をグローバル化していく意向だ。今後数年で最大1,000人を新規雇用する。

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