業績改善策が奏功、オペルが20年ぶり黒字転換

仏自動車大手PSAは26日の決算発表で、米ゼネラル・モーターズ(GM)から2017年に買収した独英子会社オペル・ボクソール(OV)が営業黒字転換を果たしたことを明らかにした。利益計上は20年ぶり。収益力強化に向けた取り組みが奏功した格好で、PSAのカルロス・タバレス最高経営責任者(CEO)は、OVは持続可能な未来に向けた基礎を作り上げたと称賛した。

OVの18年12月期の営業利益は8億5,900万ユーロとなり、前期の赤字(1億7,900万ユーロ)から大幅に好転した。売上高は183億600万ユーロ。売上高営業利益率は4.7%に上っており、同利益率を20年までに2%へと引き上げるとした目標を2年前倒しで実現した。

オペルは17年8月にPSAの子会社となった。その3か月後の11月に業績改善計画「PACE」を発表。PSAとのシナジー効果や人員整理を通してコストを大幅に削減し、安定的に利益を稼ぎ出せる体制を構築する方針を打ち出していた。

PSAは今回、ロシア西部のカルーガにある工場でオペル車を生産する計画も明らかにした。オペルは15年にサンクトペテルブルグ工場を閉鎖してロシア市場から撤退しており、4年ぶりに同市場へと復帰することになる。

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