化学大手の独メルクは6日、材料検査分野で高い技術を持つ米インターモレキュラーを買収することで合意したと発表した。半導体向け事業を強化する狙い。メルクはこれまで業績をけん引してきた液晶に代わる成長の柱として半導体材料の事業拡大に注力しており、4月には同分野の有力企業である米バースームを約58億ユーロで買収することを取り決めた。
インターモレキュラーを1株当たり現金1.2ドルで買収する。同社を約6,200万ドルと評価した格好。メルクはインターモレキュラーの株主と当局の承認を経て買収手続きが下半期に完了すると見込んでいる。
インターモレキュラーは電子部品などに投入する化合物質の性能と特徴を迅速に検査する技術を持つ。従業員数は約90人で、昨年は3,370万ドルを売り上げた。
メルクは同社を傘下に収めることで、製品開発時間を大幅に短縮。新製品をこれまでよりも短期間で顧客に提供できるようにする。