電機大手の独シーメンスは18日、業績不振のエネルギー部門「ガス・アンド・パワー(GP)」で追加人員削減方針を発表した。GPの競争力を強化し、来年秋の新規株式公開(IPO)を予定通りに実施できるようにする考えだ。
シーメンスは2017年11月、GP部門で従業員およそ6,100人を削減する方針を打ち出した。再生可能エネルギーの利用拡大に反比例する形で在来型発電設備の需要が落ち込んでいることを踏まえた措置で、火力発電設備事業にメス入れてコストを5億ユーロ圧縮することにした。主にガスタービン事業を対象としている。
今回の措置は主にプロジェクト事業と送配電設備事業を対象としたもので、従業員2700人(うちドイツは1,400人)を削減する。5億ユーロのコスト削減を計画しており、GP部門のコスト圧縮額は10億ユーロに倍増することになる。
シーメンスは5月、GPの分離方針を発表した。保有する風力発電設備子会社シーメンス・ガメサの株式59%をGPへと移管したうえで、来年9月までにGPのIPOを実施する意向だ。