航空大手の独ルフトハンザは24日、格安航空(LCC)子会社ユーロウイングスのコスト削減計画を発表した。価格競争の激化などを背景に同子会社が業績の大きな足かせとなっていることを受けた措置。組織の簡素化などを通してコストを削減し、2021年に営業黒字転換を図る目標だ。
ユーロウイングスは現在、ドイツで計4つの航空事業免許を持っている。これが大きな負担となっていることから、今年2つへと削減。22年には1つに絞り込む。
運用する機材は燃費の良いエアバス「A320」に一本化する。これにより燃料費のほか、メンテナンス費も圧縮する。
同子会社ではカリブ海向けの観光用長距離路線も財務の足かせとなっている。保有機材が少ないことから、小さな運行の遅れが数日間の欠航に発展することがあるためだ。バカンスシーズン以外は利用者が少ないという問題を抱えていることもあり、ユーロウイングは今後、欧州域内線にサービスを集約する。
これらの措置により、22年までにコストを15%削減する。
ユーロウイングスは昨年、営業損失2億3,100万ユーロを計上した。、ルフトハンザは同子会社で今年、収支トントンを目指していたが、今月中旬に売上高営業利益率を従来予測の約0%からマイナス4〜6%へと大幅に下方修正。目標を断念した。