企業景況感12年11月以来の低水準に、景気後退の兆し強まる

Ifo経済研究所が26日発表した8月のドイツ企業景況感指数(2015年=100)は前月を1.5ポイント下回る94.3となり、2012年11月以来の低水準を記録した。低下は5カ月連続。第2四半期(4〜6月)の国内総生産(GDP)は前期比で実質0.1%減少しており、Ifoのクレメンス・フュスト所長は、GDPが2四半期以上連続して縮小する景気後退局面に入る可能性が高まってきたとの見方を示した。

現状判断を示す指数が2.3ポイント減の97.3、今後6カ月の見通しを示す期待指数が0.8ポイント減の91.3へと落ち込んだ。両指数とも減少は5カ月連続。

部門別でみると、製造業では現状判断と期待指数がともに下落した。特に期待指数では見通しが「良い」とする回答の割合から「悪い」との回答を引いた数(ディフュージョン・インデックス=DI)がマイナス17.1ポイントとなり、リーマンショックに端を発する世界的な金融・経済危機のただ中にあった09年5月(−24.7ポイント)以来の低水準を記録した。同指数がマイナスとなるのは9カ月連続だ。

サービス業では現状判断が大きく下落。期待指数も前月を割り込んだ。

流通業でも現状判断と期待指数がともに落ち込んだ。特に卸売業で不振が目立つ。

建設業では現状判断がやや悪化したものの、期待指数は横ばいを保った。

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