プロセスマイニング世界最大手の独セロニスは24日、日本法人を開設し本格的な営業を開始したと発表した。プロセスマイニング・ソリューションの海外ベンダーで日本法人を設置したのは同社が初めて。ビジネスプロセスの変革、ホワイトカラーの定型作業をソフトウェア型のロボットが代行するRPAなどの活用を通した生産性向上・働き方改革、コンプライアンスの強化などを支援していく。
プロセスマイニングは企業内の業務処理で発生した履歴データを集めたうえで対象、処理内容、時刻を軸に分析し、ビジネスプロセスを可視化・分析・最適化する技術。独アーヘン工科大学のウィル・ファン・デル・アールスト教授が体系化した。業務担当者へのヒアリングなどにより属人的かつ部分的にしか把握できなかったこれまでの手法に比べ、客観的かつ具体的に業務実態を把握できることから、企業が気づかなかった業務上の課題やボトルネックの発見、事実に基づくビジネスプロセス改善・改革の遂行、法律や業務規則を遵守するコンプライアンス管理などを、体系的に行うことが可能となる。
セロニスは2011年設立のスタートアップ企業。独自のアルゴリズムをエンジンに持つプロセスマイニング・ソリューション「セロニス」を提供している。独英蘭や北米に事業拠点を構え、シーメンス、ABB、BMW、ウーバーなど世界の大手企業700社以上を顧客に持つ。プロセスマイニング分野では唯一のユニコーン(評価額10億ドル以上の非上場新興企業)と目されている。