グローリーは3日、ドイツの有力フィンテックであるキャッシュ・ペイメント・ソリューションズ(CPS)の発行済株53%を取得することで合意したと発表した。CPSの事業モデルがグローリーの通貨処理ソリューションに新たな付加価値をもたらす判断し、買収を決めた。取引金額は非公開。監督当局の認可を経て子会社化する。
CPSは2011年の設立で、流通小売店のレジを通じた総合的な現金決済プラットホームを欧州で提供している。利用者は最寄りのスーパーやドラッグストアで、CPS発行のバーコードを提示するだけで、銀行口座の入出金、電子商取引や公共料金の現金支払いができる。ドイツ本国では現在、大手流通業者を中心に1万2,000店超の店舗でCPSのサービスが利用されている。
同サービスは小売店に、現金回収コストの削減、店舗への集客効果、手数料収入など多くのメリットをもたらす。また、提携する銀行はATMや支店窓口よりも低コストで入出金サービスを提供できる。電子商取引業者も現金での決済を好む顧客層を取り込める。