NTTデータは4日、独子会社アイテリジェンスを通じ、ブラジルのITサービス企業ファチン・エ・ホアゲ・インコルポラサオ・エ・パルティシパサオ(FH)の過半数株を取得することで最終合意したと発表した。グローバル成長に向けた中期経営計画に基づく措置。ブラジルは南米最大のITサービス市場であるうえ、今後の高い成長も見込まれることから買収に踏み切った。買収金額は明らかにしていない。
FHは独ソフト大手SAPのERP(企業資源計画)プラットホームに関して業務知識と技術力の両面で豊富なノウハウを持つ。1999年の創業以来、ブラジルの幅広い業界でシステム構築を支援し事業を拡大してきた。SAP導入・コンサルティング、eコマースシステム構築、システム保守運用などを行っている。従業員数は660人。今後はNTTデータグループが持つ顧客基盤を活用したクロスセルを通してブラジル内外でのビジネス展開を加速。SAPビジネスのさらなる拡大とグローバル企業へのサポート力強化を目指す。
アイテリジェンスは2000年の設立。SAPに関するコンサルティング事業、システム・インテグレーションおよびソフトウエア開発事業、ライセンス販売、アウトソーシング・ホスティングサービスを手がけている。従業員数は8,000人。NTTデータは同子会社を通して、これまでも多数の買収を行ってきた。