自動車部品大手の独ボッシュは7日、電気自動車(EV)など電動車の走行距離を6%拡大する半導体を生産すると発表した。航続距離の短さがEV普及の障害となっていることから、同半導体の投入によりEV利用のすそ野が広がるとみている。
同社はシリコンカーバイド(SiC)を原料とする半導体の製造技術を開発した。SiC製の半導体は従来のシリコン製の半導体に比べ伝導性が高いことから、スイッチング周波数が高まるほか、発熱による電力喪失を大幅に抑制できる。これが航続距離の延長につながる。SiC半導体は高温でも作動することから、冷却機構を簡素化し電動車の重量とコストを低減することも可能になる。
ボッシュはSiC半導体を西南ドイツのロイトリンゲン工場で生産する。