社員の新型肺炎感染で車部品のベバストが本社閉鎖、LHは中国便停止

自動車部品大手の独ベバストがミュンヘン近郊のシュトックドルフ(シュタルンベルク郡)にある本社を閉鎖した。本社勤務の社員4人と本社を訪問した中国人社員1人が新型コロナウイルスに感染したことが確認されたためだ。同社は現在、他の拠点の社員がこの5人と接触しなかったかを調べており、調査の結果次第では感染の拡大を防ぐためにさらなる措置を取る可能性がある。

ベバスト本社では1月第4週に研修が行われた。その時は誰も発症していなかったが、中国人社員は帰国の機内で発症。上海の病院で感染が確認された。

この事実を知った同社は保健所に速やかに通報するとともに、接触した約40人の社員全員に情報を伝えた。そのうち4人が感染していることが28日までに確認されている。

ベバストは感染拡大を防ぐために27日、本社の社員を自宅勤務に切り替えたほか、中国への出張と中国からの出張を差し当たり2週間、禁止した。28日にはさらに、2月2日まで◇本社を閉鎖する◇本社社員の出張を、国内外を問わず全面的に禁止する——措置を追加した。29日には感染した5人と接触した約40人を対象に保健当局の医療チームが診察を行っている。

バイエルン放送がベバストの確認を得た情報として29日、報じたところによると、同社は現在、他の拠点の従業員のなかに感染者5人と接触した者がいないかどうかを調査中。本社の200キロ圏内にあるヘンガースベルクとシーアリングの従業員は接触の可能性を排除できないという。

一方、航空大手のルフトハンザ(LH)は29日、中国便の運航を全面的に見合わせることを明らかにした。差し当たり2月9日まで、グループの全フラッグキャリアでフライトを停止する。対象となるのはルフトハンザ本体とオーストリア航空、スイス・インターナショナル・エアラインズ。香港便は運行する。

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