すべての州がマスク着用を義務化

ノルトライン・ヴェストファーレン(NRW)などドイツの6州がマスク着用を義務化することが21日夜から22日にかけて分かった。他の10州はすでに義務化を決定しており、同国ではすべての州で着用義務を導入することになった。

ドイツではメルケル連邦首相と国内16州の首相が15日の電話会議で、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐために3月から導入している規制を一部解除することを決めた。これにより店舗面積800平方メートル以下の小売店はすべて営業を再開できるようになった。休校中の学校でも段階的に授業が再開される。

この規制緩和に伴い人と人が近接するリスクが高まることから、同会議では、1.5メートルのソーシャル・ディスタンスを保つのが難しい公共交通機関などでマスクの着用を強く奨励することも決議した。

ただ、混雑した電車などのなかですべての人が自発的にマスクを着用することは現実問題として考えにくい。また、新型コロナの流行開始後も周囲にはばかることなく話しをして飛沫を飛ばす人は少なからず存在する。

マスクの着用を義務付ければ飛沫感染のリスクが下がる。独東部のザクセン州はこれを踏まえ、20日から着用を義務付けた。その後21日夕方までに9州が追従したことから、残り6州の政府に対する圧力が高まっていた。

NRW州はこれまで、マスク着用を強制せず、市民の判断に任せる方針を取ってきた。だが、州内の複数の都市は独自に着用を義務付けることを決定。これを受けて州内統一ルールを求める声が強まったことから、州政府は方針を転換した。週明けの27日から着用を義務付ける。

ニーダーザクセン、ラインラント・ファルツ、ザールラント、ブランデンブルク、ブレーメンの5州も同日から義務化する意向だ。

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