VWがEV「ID.3」の生産再開

自動車大手のフォルクスワーゲン(VW)は23日、ドイツ東部のツヴィッカウ工場で電気自動車(EV)「ID.3」の生産を再開した。従業員の感染防止を最優先しながら操業を行う。

同工場は新型コロナウイルスの感染拡大を受けて3月中旬に閉鎖されていた。生産再開に当たっては従業員代表の事業所委員会と協議し◇1.5メートル以上のソーシャル・ディスタンスを保てない仕事場ではマスクを着用する◇清掃頻度を高める◇生産シフトの交代時間にゆとりを持たせ従業員間の接触を減らす◇従業員は始業前に体温を計る――ことを取り決めた。

同工場のID.3生産能力は1日当たり150台に上るが、当面は生産台数を50台にとどめる。VWブランド乗用車のトーマス・ウルブリヒ取締役(Eモビリティ担当)は生産のスピードよりも従業員の健康を優先する考えを強調。「今の時点で大切なのは1日に何台の車両を生産できるかではなく、車両の電動化に向けてスタートした変革プロセスが今日、再び動き出したことだ」と明言した。

ツヴィッカウ工場ではステーションワゴン「ゴルフ・ヴァリアント」の生産も27日に再開する。

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