商用車のトレイトン、米ナビスター買収で合意

独フォルクスワーゲン(VW)の商用車子会社トレイトンは16日、戦略提携先の米ナビスター・インターナショナルを買収することで基本合意したと発表した。取引が成立すると、トレイトンは欧州、南米に加え新たに北米市場でも主要プレイヤーへと浮上。事業のグローバル化を一段と推し進めることになる。

トレイトンは現在、ナビスターの普通株16.8%を保有している。株式公開買い付け(TOB)でこれを100%に引き上げる考えで、1月に1株当たり35ドルでの買い取りを提案した。だが、ナビスターの大株主である有力投資家のカール・アイカーン氏などが難色を示したことから、提示額を9月に43ドルへと引き上げ。今回44.50ドルとしたことで、折り合いがついた。1月の買収提案(総額29億ドル)を27%上回る水準だ。

トレイトンはナビスターの完全買収を目指している。残り83.2%の取得に要する資金は約37億ドルに上る。今後は資産査定を行ったうえで合併契約を締結。VWとトレイトンの取締役会・監査役会と、ナビスターの取締役会・株主総会で承認されると、取引は成立する。

上部へスクロール