機械業界の3月輸出が2ケタ増に、第1四半期は0.8%減少

連邦統計局のデータをもとにドイツ機械工業連盟(VDMA)が19日に発表した同国の3月の機械輸出高は前年同月比13.1%増の168億ユーロとなり、拡大へと転じた。世界経済の回復が反映された格好。比較対象の2020年3月はコロナ禍で輸出が大きく落ち込んでおり、その反動も大きい。VDMAの主任エコノミストは国外新規受注の回復を踏まえ、輸出の2ケタ増は今後も続くとの見方を示した。

第1四半期(1~3月)の輸出高は424億ユーロで、前年同期を0.8%下回った。1月と2月が前年同月をそれぞれ12.3%、4.3%割り込んだため。

仕向け先国別でみると、中国は20.3%増の49億ユーロとなり、6年強ぶりに1位となった。米国は6.8%減の47億ユーロで2位に後退している。ただ、米国はバイデン大統領の景気プログラムの効果で再び増加する見通しという。中国以外の上位20カ国では14位のトルコが17.7%増、4位のイタリアが9.7%増と伸び率が大きかった。日本(20位)は21.0%減、韓国(18位)は20.3%減、ポーランド(7位)は11.3%減と減少幅が2ケタ台に達している。欧州連合(EU)加盟国は2.4%減の185億ユーロ、EUを離脱した英国は2.7%減の18億ユーロだった。

主要な製品部門をみると、農業機械は12.3%増と全体をけん引。空調設備機械(7.3%増)と駆動装置(3.6%増)も好調だった。工作機械は9.3%減、物流技術は6.8%減と振るわなかった。

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