第4四半期GDP-0.7%に、感染拡大響く

ドイツ連邦統計局が28日発表した2021年第4四半期(10~12月)の国内総生産(GDP)は物価・季節要因・営業日数調整後の実質で前期を0.7%下回った。マイナス成長は第1四半期(1~3月)以来で3四半期ぶり。新型コロナウイルスの感染拡大とそれに伴う行動制限の強化が響いた格好で、特に個人消費が大きく落ち込んだ。建設投資もマイナスとなった。国家最終消費支出は増加している。

GDPは前年同期比では1.4%拡大した(物価・営業日数調整値)。

統計局は今回、過去のGDP統計を新たなデータを加味して修正。21年成長率については物価調整後の実質で前年比2.7%としていた当初発表を同2.8%へと上方修正した。物価・営業日数調整値も2.7%から2.8%に引き上げている。このほか同年第1四半期を物価・季節要因・営業日数調整値で前期比マイナス1.9%からマイナス1.7%、第2四半期(4~6月)を同プラス2.0%からプラス2.2%へと上方修正した。

同国では現在、感染力が極めて高い新型コロナのオミクロン株が流行している。このためエコノミストの間では今年第1四半期もGDPが縮小し、景気後退局面入り(2四半期連続のマイナス成長)すると見方が有力だ。

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