ドイツ連邦交通省は26日、ロシアの航空機に対し独空域を閉鎖すると発表した。発効は27日15日となっていたものの、羽田に向けてフライト中だったルフトハンザ機はこれを受け26日夜、エストニア上空でUターンし、フランクフルト空港へと戻った。すでにロシアの空域に入っていたソウル行きの便もミュンヘン空港に引き返している。同社は「乗客と乗員の安全は常に最重要事項だ」としており、ロシアの空域で不測の事態が起こるのを避けるための措置とみられる。
ウクライナに侵攻したロシアに対しては多くの国が制裁を発動した。ロシア機の飛行禁止は制裁のひとつで、ロシアはそれらの国に対し同様の措置で報復。28日現在、欧州とカナダの計36カ国の航空会社がロシア空域を利用できなくなっている。日本の航空会社は対象となっていない。
ルフトハンザは26日、ロシア向けと同国上空を通過する便の運航を差し当たり7日間、停止することを明らかにした。だが、ドイツの航空会社はその後、ロシア空域の飛行を禁止されたことから、日本発着便の運航を再開するためにはルートを改める必要がある。
ルフトハンザの提携先である全日本空輸が運航するコードシェア便と、日本航空便は現時点で運行されている。