小売業で品不足が深刻化している。Ifo経済研究所のアンケート調査によると、発注した商品の入荷が遅れているとの回答は80.1%に達し、前月の67.1%から大きく上昇。過去最高となった昨年12月(81.6%)とほぼ同水準まで高まった。小売店の3分の2は中国のゼロコロナ政策に基づく極端に厳しいロックダウンが原因で商品入荷状況が一段と悪化したと答えており、調査担当者は「多くの商品は陳列棚でなく中国港湾のコンテナ内にある」と皮肉った。
品不足が最も厳しいのは玩具販売店で、入荷が遅れているとの回答は100.0%に達した。ホームセンター(99.4%)、自転車販売店(97.5%)、食品・嗜好品店(96.3%)、自動車販売店(95.6%)、娯楽家電販売店(93.9%)、家具販売店(89.1%)、コンピューター・ソフトウエア販売店(89.0%)も数値が高い。
ドイツはコロナ規制が大幅に緩和され、小売店は現在、大幅に落ち込んでいた売り上げの回復に期待をかけている。そのタイミングで高インフレと品不足が起きていることから、水を差された格好となっている。