シーメンスが減損28億ユーロ、関連会社SEの株価下落で

電機大手の独シーメンスは6月30日夜、関連会社シーメンス・エナジー(SE)の保有株で減損処理を実施すると発表した。SEの株価が同日の終値で13.99ユーロとなり、簿価を大幅に下回ったことを受けた措置。2022年4-6月期(第3四半期)の税引き後利益が約28億ユーロ押し下げられるとしている。アナリストは同期の利益をこれまで15億ユーロと予想してきたことから、シーメンスは赤字に転落する可能性が出てきた。

SEはシーメンスの元発電設備部門。シーメンスは経営資源を「スマート・インフラ」「デジタル・インダストリー」「モビリティ(鉄道車両)」に絞り込むため、同部門を分社化し、2020年に新規株式公開(IPO)を実施した。これにより、シーメンスの出資比率は45%に低下。現在は35%まで下がっている。

SEは風力発電子会社ガメサが足かせとなり、業績が低迷している。

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