BMWが燃料電池システムの生産開始、セルはトヨタが供給

乗用車大手の独BMWは31日、本社所在地ミュンヘンの水素コンピテンスセンターで燃料電池システムの生産開始式を行った。同システムは燃料電池車「iX5ハイドロジェン」に搭載するもの。オリファー・チプセ社長は「水素を動力源とする車両はわが社にとって、電気自動車を有意義に補完し電動モビリティを完全なものにするための理想的な技術だ」と述べ、燃料電池車の将来の販売に意欲を示した。式典には地元バイエルン州のマルクス・ゼーダー首相などが参加した。

iX5ハイドロジェンは「X5」をベースとするスポーツアクティビティビークル(SAV)で、昨年9月のミュンヘン国際自動車モーターショー(IAA)に出展された。2022年末から試験走行やデモンストレーションを実施するため、BMWは少量生産する。

これに搭載する燃料電池システムを水素コンピテンスセンターで生産する。同システムは出力が125キロワット(㎾)/170PS。iX5ハイドロジェン向けに開発した電池と合わせると同モデルの出力は275kW/374PSとなる。燃料電池セルは提携先のトヨタ自動車から供給を受ける。

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