自社製品のCFPを算出するソフト、化学大手ランクセスが開発

化学大手の独ランクセスは13日、自社製品のカーボンフットプリント(CFP)を計算するソフトウエアを開発したと発表した。自社製品がトータルで排出した二酸化炭素(CO2)の量を明確化し、顧客企業が炭素中立の実現に取り組みやすくする狙い。アノ・ボルコフスキー取締役は「わが社の顧客はサプライチェーンの持続可能性の向上に向けて野心的な目標を設定している。ランクセスはこれら目標の達成をより良く支援できるようになった」と語った。

「製品カーボンフットプリント・エンジン」というソフトを開発した。自社の様々な事業領域のデータを利用し、原材料調達から製品出荷までのCO2排出量を算出する。認証機関テュフ・ラインランドの認証を受けている。

顧客には商談の段階でデータを提供する。現時点では十分なデータなくCFPを算出できない製品もあるものの、将来的に改善していく意向だ。

ランクセスは自社の活動で直接発生する「スコープ1」と、外部から購入した電気、熱、蒸気などの生産で発生する「スコープ2」レベルの温室効果ガス排出量を2040年までにゼロへと引き下げる目標を掲げている。原材料などの調達と自社製品の販売に伴い発生する「スコープ3」レベルでも50年までに炭素中立を実現する目標だ。

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