富士通が独サッカー場でAI活用の実証実験

富士通は15日、独プロサッカーリーグのブンデスリーガに所属するアイントラハト・フランクフルトと、同チームのホームスタジアム「ドイチェ・バンク・パーク」で人工知能(AI)を活用した実証実験を行うと発表した。混雑状況の可視化による来場者の利便性向上と芝生への散水効率向上を検証する。

実証実験では、施設から収集したデータをもとにAIが最適なエネルギー効率での施設運用などを支援するプラットホーム「Fujitsu IoT Operations Cockpit」を利用する。スタジアムに設置された既存センサーで収集された情報を分析。スタジアム内の各所に設置された掲示板に売店の混雑状況をリアルタイムで示し、来場者が混乱を避けて売店を利用できるようにする。

また、地元のエネルギー会社マイノバが提供する特殊な水分センサーによって記録された土壌の水分と日光の照射割合のデータを、長距離無線規格LoRaWANを介してFujitsu IoT Operations Cockpitに送信。これらのデータに天気予報などの情報を組み合わせてAIが分析し、スタジアムの芝生と周辺の緑地へ最適な散水を実行できるようにする。水資源を無駄なく利用する狙いがある。

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