化学材料の生産にグリーン水素投入、エボニックとシーメンスEがプロ ジェクト

化学大手のエボニックは17日、独西部のヘルネにある工場にシーメンス・エナジーの新世代電解槽を設置すると発表した。自社製品のカーボンフットプリントを低減する狙い。シーメンス・エナジーは化学業界の複雑な製造現場で自社製品の性能を検証する。

「H2annibal」と命名された同プロジェクトでは風力発電機用ローターの主要材料であるイソホロンジアミン(IPDA)の生産にグリーン水素を投入する。ヘルネ工場ではこれまで、化石燃料由来の水素を使用してきた。今後は水素の45%をグリーン水素に置き替える。これにより二酸化炭素(CO2)の排出量を年1万2,000トン削減する計画だ。設置する電解槽はプロトン交換膜(PEM)型で、定格出力は8メガワット(MW)。

同プロジェクトは2022年末にスタートした。期間は25年半ばまで。連邦教育・研究省から補助金930万ユーロの交付を受ける。

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