VWが南アメリカでモデル攻勢、フレックス燃料車投入でCO2削減

自動車大手の独フォルクスワーゲン(VW)は4日、ブラジルを中心とする南アメリカ市場で新モデル攻勢をかけると発表した。電気自動車(BEV)のほか、現地の実情に見合ったフレックス燃料車を投入。走行に伴う二酸化炭素(CO2)の排出量を引き下げる。

2025年までに計15モデルを新規投入する。まずは年内にもBEVの「ID.4」と「ID.バズ」をブラジルで発売する意向だ。

ブラジルではサトウキビを原料とするエタノールが大量に生産されている。同社はこれを踏まえ、ガソリンとエタノールのどちらでも走行できるフレックス燃料車を現地投入。両燃料を混合して使用することもできるようにする。欧州で開発したエンジンをブラジルの新開発センターで改良し、フレックス化とする。燃料にエタノールを用いるとガソリンに比べCO2排出量を最大80%削減できる。

南アメリカでのエタノールエンジンの開発と新しい事業モデルに同社は26年までに計10億ユーロを投資する。新事業モデルに関しては、月々の定額利用料で車を貸し出すサブスクサービスを拡大する意向で、ID.4とID.バズのサブスクを年内にブラジルで開始。同国でのサブスク契約を今年は昨年の3,000件強から約2.5倍に引き上げる。

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