独経済・気候省(BMWK)が電動車購入補助金の今年の予算枠を拡大する。同省の確認を得た情報として『ターゲスシュピーゲル』紙が報じたもので、当初計画の21億ユーロから25億ユーロ以上に引き上げる。同省は「消費者と経済界の計画可能性と確実性を確保するため、BMWKは2023年度の予算を少なくとも4億ユーロ上乗せする」としている。
電動車補助金は電気自動車(BEV)と燃料電池車(FCV)の購入者に支給される。額は4万ユーロ以下の車両で4,500ユーロ、4万~6万5,000ユーロの車両で3,000ユーロとなっている。6万5,000ユーロ超の車両は支給の対象とならない。また、受給資格者は9月1日から個人に制限される。さらに、来年1月からは車両の低価格化を促すため、補助金の対象が4万5,000ユーロ以下の車両に制限され、支給額も3,000ユーロに引き下げられる。
今年は7月3日までの支給総額が17億2,000万ユーロに達した。これまでのスピードで支給が続けば、BEV・FCVを購入しても補助金を受けられない人が出ることから、BMWKは予算枠の拡大に踏み切るもようだ。
予算の上乗せ分は補正予算ではなく、同省が管轄する他のプログラムで未消化となる予算からの転用で賄う。
所轄官庁の連邦経済輸出監督庁(BAFA)によると、補助金の申請件数は上半期全体で14万6,692件に上った。