太陽電池のマイヤー・ブルガーが米投資を独に優先

スイスの機械メーカー、マイヤー・ブルガー・テクノロジーは24日、米コロラド州コロラド・スプリングズに太陽光発電セル工場を設置すると発表した。これまでは独東部ビターフェルトヴォルフェン市タールハイム地区の工場にセル生産施設を建設する計画だったが、米インフレ抑制法(IRA)に基づく巨額助成を受けられることから、独の計画を後回しにする。

コロラド・スプリングズ工場を2024年第2四半期に稼働させる。生産能力は当初2ギガワット(GW)で、生産したセルはすべてアリゾナ州グッドイヤーに建設する自社のモジュール工場に供給する。両工場の生産能力は現地顧客の獲得状況に応じて拡大する意向だ。

コロラド・スプリングズ工場では24~32年の9年間で計18億ドルの支援を受ける見通しだ。内訳は税控除が14億ドル、コロラド・スプリングズ市とコロラド州の支援が計9,000万ドル、モジュールの供給先による前払金と米エネルギー省の融資が計3億ドルとなっている。

同工場で用いる機械は欧州から輸送する。これまでの計画ではタールハイム工場に投入の予定だったが、変更する。グンター・エアフルト社長は、同工場の建設計画を中止するわけではないとして理解を求めた。

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